日本積層造形株式会社(JAMPT)は、3Dプリンティング技術を用いて製作し、小型月着陸実証機「SLIM(Smart Lander for Investigating Moon)」に搭載された着陸脚の衝撃吸収材と同一のモデルを、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(通称:宇宙博〈そらはく〉)に12月9日(月)寄贈しました。
SLIMは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)によって開発され、2023年1月20日に日本初となる月面軟着陸を成功させました。また、着陸目標地点からわずか55メートルの距離に着陸する「ピンポイント着陸」の技術も達成しています。この画期的な成果を支えたのが、JAMPTと株式会社コイワイが共同で開発した、3Dプリンティングによるラティス構造の衝撃吸収材です。今回、同博物館には、主脚用と補助脚用の2種類の衝撃吸収材が寄贈されました。
現在、岐阜かかみがはら航空宇宙博物館では特別企画展「月への挑戦-アポロ計画から50年、人類は再び月を目指す-」を開催中(~2025年3月9日)。この展示では、1971年にアポロ15号が持ち帰った「月の石」や、宇宙飛行士が実際に着用した宇宙服など、月探査の歴史を象徴する貴重な資料が紹介されています。2024年1月初旬からは、JAMPTが寄贈した衝撃吸収材が同館が製作するSLIMの1/1模型に組み込まれ、展示される予定です。
企画展終了後は、主脚用モデルは常設展示、補助脚用モデルは他の博物館や地域での企画展、学校や社会教育施設でのイベントへ貸し出される予定です。
‣岐阜かかみがはら航空宇宙博物館 については⇒ 【空宙博】岐阜かかみがはら航空宇宙博物館公式ウェブサイト